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カテゴリー ダメダメ家庭が持っている発想
配信日 08年1月25日
タイトル 逆・約束の地

以前に「約束の地」というお題で配信しております。
ダメダメな親のもと抑圧的な状況にいる子供は、「東京に出ればすべて解決!」とか考えたりするもの。
あるいは、「結婚すればすべて解決!」とか「子供を持ったらすべて解決!」なんて、盲目的な確信を持っているものなんですね。

しかし、現状を把握した上での願望ではないので、実際には何も解決されるわけもなく・・・
持っていた東京への希望が、逆に、東京への敵対心に変化したりする。
それくらいならまだしも、「子供を持てばすべて解決!」なんて思っている人は、子供を持っても、ますます事態が悪くなるだけ。
結局は「オマエのせいで、うまく行かない!」「あんなに期待していたのにっ!」と子供に復讐することになる。

「こうなれば、すべて解決!」なんて思ってしまって、現状を認識することから逃避しているので、結局は、悪くなるばかり。まずは、現状を的確に認識することが先ですよ。
そんなことは小学生でもわかることでしょ?

これらのケースは、まさに「約束の地」であって、自分が到達していない地点への憧れのようなものです。島根県の学生は、東京に住んだことがない。だから東京に夢を託してしまう。
あるいは、抑圧的な状況下にある女の子は、結婚していないし、子供も持っていない。だから、子供を持ったらすべて解決なんて妄想を抱いてしまう。

しかし、ちょっと違ったケースもあります。
「あの地に『帰れば』、すべて解決!」なんて発想もあるわけ。
『逆・約束の地』とでもいいましょうか・・・まあ、「帰還の地」という言い方の方が適切でしょうね。
『故郷に帰れば、この面倒な事態も解決するんだ!』
そんな感じで思ってしまっていることもあるんですね。

そもそも「約束の地」のご本家のモーゼさんが目指したイスラエルの地だって、かつてはユダヤ民族が住んでいたところ。基本的には「帰る」という感覚です。
『エジプトにおけるこの状況も、イスラエルに帰れば、解決するんだ!』
まあ、そんなことを考えたりしたわけ。

それって、それだけ、今現在の状況が当人たちにとって、満足いかないということでしょ?
まあ、モーゼのケースは、神様から言われちゃった・・・ということがありますから、しょうがありませんが、「帰ればすべて解決」なんて発想を持っている人って、結構いますよね?

故郷に帰れば、すべて解決!
実家に戻れば、すべて解決!

しかし・・・じゃあ、具体的には何が解決するの?
そもそも現在の問題点は何なの?
その現状認識が先でしょ?
しかし、その現状認識から逃避してしまって、ますます事態が悪化して、ますます、「○○になったらすべて解決!」なんて妄想に浸るようになるだけ。

実に顕著だなぁ・・・と私が思っているのは、お相撲さんの朝青龍さん。
彼は何かあると、それこそ脱兎のごとくに、故郷のモンゴルに帰りますよね?
その他のモンゴル出身のお相撲さんは、あんなに里帰りしていないでしょ?

もう、20歳過ぎているだし、お金だってあるんだし、何もモンゴルに帰る必要なんてないじゃないの?盆暮れ正月に行けば十分でしょ?
しかし、彼は日本において精神的に不安定なんでしょうね。
それだけ自分を抑圧して、人に合わせすぎている傾向があるのでは?彼って、実は、気が小さくて周囲にオドオドしているのでは?だから突然に居丈高になってしまう。そうなると、周囲から怒られる。気を使いまくって、疲れるばかり。

だから故郷に帰って、実家に戻って羽根を伸ばしたい!!

まあ、その気持ちはわからないでもありませんが、故郷なり実家が、そんなにマトモだったら、逆に、そこまで日本で精神的に不安定にはなりませんよ。
『困ったら、いつでも帰っておいで!』
実家がそんな余裕ある態度でいると、そんな実家から巣立った人間も、精神的に安定して、逆に言うと頻繁に帰る必要がない。

そもそも親と一緒にいるのが、精神的な安らぎに本当に通じるのなら、親を日本に呼んでもいいわけでしょ?彼だってお金はあるんだし・・・親にしても日本の方が遊ぶところがありますよ。たぶん、深層心理的には、親と会いなくないような心理があるのでは?朝青龍さんにしてみれば、ただ「逃げたい」だけなのでは?

実家が抑圧的だからこそ、外の世界で、他者と自然にコミュニケートできずに、精神的に疲労してしまって、実家に『逃げて』しまう。
実家が機能していないからこそ、実家に帰ろうとするわけ。
このようなことは、登校拒否と同じでしょ?
ダメダメな家庭だからこそ、家庭の外の世界に出られないわけ。

あるいは、似たところがあるのは、以前にボシシングで話題になった亀田親子ですね。
東京に住んでいるのに、あんな関西弁を使っている。関西なまりが「出てしまう」のなら、ともかく、あんなベタベタの関西弁を東京で使うのはヘンでしょ?それって周囲の人と会話する意欲がないことでしょ?「ここは、オレたちの本当の居場所ではないんだ!」「いつでも、ここから逃げることができるようにしておきたい!」・・・そんな心理が見て取れるわけ。

故郷に帰れば何とかなるっ!
実家で家族と話をすればすべて解決!
そう思っている人にとって、実家なり故郷は機能していないわけ。
そんな人にしてみれば、言語的なり行動的には「帰る」となっていますが、心理的には「逃げる」に近いもの。その逃げる先が、「故郷」しかないというだけ。
その自覚ができないがゆえに、トラブルが悪化し、ますます実家に戻ろうとする。

自分から逃避している人は、自分が逃げているということを自覚することからも逃げている。だから「帰る」という言葉でごまかしてしまう。

しかし、いずれはドッカーンとなっちゃうものなんですね。

(終了)
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発信後記

先日、大学受験のセンター試験がありましたよね?
あんなニュースを見ると、私の若かった?頃を思い出します。
大学受験で、会場に着くと、どことなく顔つきが違っている人がいる。普段見ている高校生とは面構えが違っている。年齢的には大きな違いはなくても、なんとなく風格がある。

戦争映画だと、新兵が前線の部隊に配属されると、歴戦の古参兵がいて、おどおどしている新兵を、「フっ」という感じで見たりするシーンがありますよね?そんな歴戦の古参兵には、戦場においても、場慣れした余裕があって、そして倦怠感を漂わせたまなざし。
「オマエら・・・まあ、せいぜい、生き残るんだな・・・」そんな雰囲気。

往々にして新兵は、そのまなざしだけでビビってしまうもの。
若かった高校時代の私も、歴戦の受験戦士の風格あるまなざしにビビったものですよ。

もちろん、実際の戦争ではなく、大学受験なんだから、いくたびか戦場をくぐってきた歴戦の戦士といっても、何ですが・・・

まあ、人間は顔じゃないという正論はもっともですが、顔から得られる情報は多くあるわけ。顔から色々と情報を得られないような洞察力のレヴェルの人間は、たとえば文章などの別の面からも得られないもの。
たまに、人間の顔を見ていると面白いですよ。洞察力を磨く、いい訓練になりますからね。

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